ベンチマーク:人を大切にする4社(大阪)へ訪問

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先日、人を大切にする経営を目指す「人本社労士の会」で大阪の4社を訪問してきました。
ヒグチ鋼管㈱道頓堀ホテル㈱ヘッズ㈱ベル、です。

4社とも人を大切にする経営を実践されており、会社に入ると、社員の関係性の良さが雰囲気から伝わってきます。
インターネットの記事や本、講演で聞く内容以上に、実際に会社を訪問するのはいいですね。

やや文章の羅列になりますが、感じたことを記載します。

 

採用から良い循環を生み出したヒグチ鋼管

まずは、ヒグチ鋼管さん。

人本経営を実践すると、社風がよくなる

採用に困らない(良い人材が集まる) / 社員の帰属意識(業績が上がる)

「幸せ軸」というキーワードで「採用」することで、良い人材が集まり価値観を同じにする人材が確保できるようになったことが始まり。
一方、採用だけでなく定着をうながすため、働く人同士の関係性をよくする努力も怠らなかったと感じます(関係性の良さは自然とできていったのか、それに対する取組説明はありませんでした)。
証拠に、3年目の新入社員4名は一様に「先輩からよく見てもらっている感がある」と答えていました。

また、短納期・小ロットが強みであり、現場リーダーまで「いいものを早く納める」という認識ができていました。
与えられた仕事は違えど、同じ目標に向かっている一体感が見えました。
一体感をつくる関係性の良さも雰囲気や会話、表情から感じ取れました。

質疑においても、3年目の新入社員は、成長実感や成長予感があり、3年目ということもあり自信に満ち溢れた応答をしていました。
これからたくさん失敗して、落ち込みながらも先輩からアドバイスをもらい成長していくんだなぁ、と思い描くことができた企業でした!

 

心揺さぶられる講演でした。ファンになりました。道頓堀ホテル

道頓堀ホテル(株式会社王宮)の橋本専務からご講演いただきました。
自身の経験を踏まえて仕事の使命「日本と世界の懸け橋になる」を語られる姿に共感を覚えました。
コロナ禍で売上がほとんどなくなるなか、他責にせず2年半苦労されてきた大変さに「言葉が出ない」というのが正直な感想でした。

これまで聞いた講演の中で、最も心を揺さぶられ、人柄にファンになりました。
それもコロナ禍での実際の経験、その時の感情など熱く、時には涙ぐみながら・・、語られる姿が印象的でした。
内容というより自分自身の言葉でビジョンガタリをきちんとされ、とても参考になりました。
上に立つ者として、部下を巻き込む力とはこういうことかと思わされました。

共感を生む話し方

自分の経験やその時の感情を語る

部下を巻き込む力・動かす力

一番のエピソードは、ワンコインのテイクアウト弁当販売に挑戦したエピソード(社長は当初ありきたりで反対だった)。
それを見に行った時、販売所のかなり遠くからでも聞こえる大きな声で社員が「弁当いかがですか~」と言っていたのを聞いたこと、雇用調整助成金がもらえるから休んでいてもいい、それでも仕事がしたい、社長はそう感じたそうです。
本当に社員は、仕事に一生懸命、今何ができるか考えているなと思いました。
良い会社は社員が、「できない」と決めつけず、とりあえずやってみる精神があると感じました。

業界の固定概念を覆す戦略実行を反対するのは、顧客ではなく社員。だから社風が大事とおっしゃっていました。
それに対する社内教育も素晴らしいものがありました。やはり教育って大事だなと思いました。

 

ターゲットをとがらせるヘッズ

 「5%理論、20人に1人に届くものでいい。」
マーケティングでは、ターゲットは絞ることが定石ではありますが、それを徹底的に実践されているのがヘッズさん。
事業部もターゲットごとに組織化し、商品企画も会社に一部署でなく、事業部ごとに配置し、顧客ニーズから制作まで一気貫通した組織体制となっています。

商品で差別化することが難しいのでラッピングで差別化することを考えたとのこと、付加価値をつけるため独自性が必要で、それを創造していくことが強みであると語っていました。
ここの社是は「幸せ創造会社」。社員とのクロストークでは「仮説」というキーワードを何度か聞きました。
社員が仮説思考で、ない答えを作ろうとしていることがうかがえました。
そういったところが社是の「創造」というところにつながっていくんだろうと思えました。

10年前、毎年売上30%増、離職率30%の時、自分のために利益を出していたので、社員が疲弊し辞めていく。
今は、「幸せ創造企業」として、社員の幸せを一番に考えています。
それを感じさせる取組の数々。これは社員が幸せだろうなと感じました。
社員からもこの会社と巡り合えてよかったという声も聞けました。

5%理論

とにかくターゲットを絞る

 

当たり前のことを平然とやりきるベル

社員と社員の関係性の良さが際立っていました。
入口に、社員が作ったと思われるアイコラ(合成写真)が飾ってあり、じっくり見ると面白い。
社員同士、笑いながら作成している姿が想像できました。

朝礼では、良いとされるものをTTP(徹底的にパクる)そう。Good&Newや元気体操、理念唱和など45分するそうです。
掃除と清掃という定義の違いをきちんと明文化していること、価値前提や事実前提など新しい考え方も学べました。
感動サービスを掲げ、「個客が喜んでくれたかどうか」を追及。
こんなこともあんなことも遣って挙げたではなく、本当のお客様第一主義とは、自身が行ったお客様目線の行動が、自分の評価につながること。
つまり、社員満足≧個客満足と表現していました。

社員満足 ≧ 個客満足
個々の顧客に満足してもらうことで、良い評価が返ってくる。それは、社員にとって一番の満足。

 

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